音量をそろえる(ラウドネス測定・ノーマライズ)

音声ファイルのラウドネス(LUFS)とピークを測り、YouTube向けの−14 LUFSなど、決めた大きさにそろえたWAVを作ります。いくつものファイルを同じ大きさにできます。

音声ファイルをここにドロップ

またはクリックして選ぶ(いくつでも)。WAV・MP3・M4A・OGG・生のPCM

入れるとすぐにラウドネスとピークを測ります。そろえたWAVを作るのは「音量をそろえる」を押したときです。

そろえ方
dBTP

トゥルーピーク(サンプルの間も含めた波の高さの目安)が、この値を超えないようにします。

目標まで上げるとピークが上限を超えるとき
書き出すビット深度

WAVで書き出します。サンプリングレートとチャンネルは元のままです(MP3などは48,000Hz)。

WAVのヘッダーがない音声データを、16bit・リトルエンディアン(s16le)として読みます。拡張子が .pcm・.raw のファイルは、チェックがなくてもこの読み方です。

使い方

  1. 上の枠に音声ファイルをドロップするか、クリックして選びます。入れるとすぐに、ラウドネス(LUFS)・サンプルピーク・トゥルーピークの目安・長さを測って表に出します。
  2. 「そろえ方」と「目標の大きさ」を選びます。YouTube向けなら −14 LUFS、ポッドキャストなら −16 LUFS がよく使われます。
  3. 「音量をそろえる」を押すと、ファイルごとにどれだけ上げ下げしたか(調整)と、そろえたあとの値が出ます。「保存」で1つずつ、「まとめて保存(ZIP)」で全部をWAVで保存します。名前は「元の名前_-14LUFS.wav」です。

いくつものファイルを入れて同じ目標にすると、どれも同じくらいの大きさに聞こえるようにそろいます。AI音声を何本かに分けて作ったときや、ほかの人の音声と並べて使うときに便利です。

ラウドネス(LUFS)とは

ラウドネスは、人が感じる音の大きさを数字にしたものです。単位はLUFS(ラフス)で、LKFSと書かれることもありますが同じものです。0が一番大きく、−14、−23 のようにマイナスの数字で表します。1 LU(1 dB)大きいと、少し大きく聞こえます。

測り方は、国際規格の ITU-R BS.1770 で決まっています。まず、人の聞こえ方に近づけるため、低い音を小さめに、高い音(おおむね2kHzより上)を大きめに数えるフィルター(Kウェイティング)をかけます。次に0.4秒ずつ区切って平均の大きさを出し、ほとんど無音の部分(−70 LUFSより小さい区切り)と、全体より10 LU以上小さい区切りを除いて平均します。これが「統合ラウドネス」で、このツールの「ラウドネス」の値です。

目標の大きさの目安

使い道大きさピーク
YouTubeなどの動画配信−14 LUFS(よく使われる目安)—
Spotify(音楽配信)−14 LUFS に合わせて再生時に調整−1 dBTP 以下を推奨
Apple Podcasts−16 LKFS(±1dB)−1 dBFS(トゥルーピーク)以下
ヨーロッパの放送(EBU R128)−23 LUFS−1 dBTP 以下
日本のテレビ放送(ARIB TR-B32)−24 LKFS(±1dB)—

日本のテレビ放送の −24 LKFS に合わせたいときは、「目標の大きさ」で「自分で決める」を選んで −24 と入れてください。YouTubeの −14 LUFS は、YouTube向けによく使われている目安です。

サンプルピークとトゥルーピーク

サンプルピークは、記録された値(サンプル)のうち一番大きいものです。0 dBFS がWAVに記録できる一番大きな値で、それを超えると音が割れます。

音の波は、サンプルとサンプルの間でもっと高くなっていることがあります。サンプルの間も含めた波の高さがトゥルーピーク(dBTP)です。このツールは、サンプルの間を4倍に細かく補って計算した目安を出します。とても高い音では、実際より少し(0.3dBほどまで)低く出ることがあります。

MP3やAACに変換すると、波の形が少し変わってピークが上がることがあります。多くの配信先が、トゥルーピークを −1 dB 以下にするよう案内しています(Spotify・Apple Podcasts・EBU R128)。このツールの「ピークの上限」も、はじめは −1.0 dBTP です。

上限を超えるとき:控えめにするか、リミッターか

目標の大きさまで上げると、ピークが上限を超えてしまうことがあります。トゥルーピークとラウドネスの差が13 LUより大きい音は、−14 LUFS まで上げるとピークが −1 dBTP を超えます。そのときの扱いを選べます。

  • 音量を目標より控えめにする(はじめの設定):ピークがちょうど上限になるところまでで上げるのを止めます。音そのものは変わりませんが、目標より少し小さくなります。表の注意書きに、どこまで上げたかを出します。
  • リミッターでピークだけ抑える:目標まで上げたうえで、上限を超える瞬間だけ音量を下げます(5ミリ秒先読みして下げ、0.1秒ほどで戻します)。目標の大きさになりますが、抑える量が大きいと音がつぶれて聞こえることがあります。何dB抑えたかを表に出すので、聞いて確かめてください。

ピークでそろえる(ピークノーマライズ)

「ピークで」を選ぶと、一番大きいサンプルがちょうど −1.0 dBFS(変えられます)になるように音量を上げ下げします。ファイルの最大の音量を決まった値にしたいときに使います。ただし、聞こえる大きさはそろいません。短く大きな音(息や物音)があるファイルは、ほかより小さく聞こえます。聞こえる大きさをそろえたいときは「ラウドネスで」を選んでください。

このツールの測り方

  • ITU-R BS.1770(-4・-5)の統合ラウドネスの方法で測ります。Kウェイティングのフィルターはファイルのサンプリングレートごとに設計し、48kHzでは規格書にある係数と一致します(設計の式は pyloudnorm と同じです)。
  • 0.4秒のブロックを0.1秒ずつずらして測り、−70 LUFS の絶対ゲートと −10 LU の相対ゲートをかけます。チャンネルの重みは、モノラル・左右が1.0です(5.1chはLFEを除き、後ろの左右が1.41)。
  • 1kHzの正弦波(左右とも −23 dBFS)が −23.0 LUFS になることなどを確かめています。
  • モノラルのファイルは、規格どおり1チャンネルとして測ります。ソフトによっては、モノラルを左右に同じ音がある「デュアルモノ」として測るため、約3 LU 大きく表示されることがあります。
  • 0.4秒より短いファイルは、全体を1つのブロックとして測り、「目安」と出します。無音のファイルは「無音」と出し、調整しません。
  • 書き出すWAVは、元のサンプリングレートとチャンネルのままです。MP3・M4A・OGGなどは、ブラウザが48,000Hzで読み込むので、48,000HzのWAVになります。

よくある質問

ほかのソフトで測った値と少し違う

統合ラウドネスは同じ規格で測るので、ふつうは0.1 LU ほどの差です。差が大きいときは、モノラルの扱い(デュアルモノにしているか)や、MP3の読み込み方の違いが考えられます。トゥルーピークは、サンプルの間をどれだけ細かく補うかがソフトによって違うため、値が少し違うことがあります。

YouTubeは −14 LUFS にしないといけない?

−14 LUFS にしなくても投稿はできます。配信先が再生するときに音量を調整することもあり、たとえばSpotifyは −14 LUFS に合わせて調整すると案内しています。複数の動画で大きさをそろえたいときの目安として使ってください。

何度もそろえ直すと音が悪くなる?

音量を上げ下げするだけなら、ほとんど変わりません。16bitで何度も書き出すと、ごく小さな誤差が重なるので、作業の途中は24bitで書き出すと安心です。リミッターを使うと音の形が変わるので、元のファイルからやり直すようにしてください。

ファイルはどこかに送られる?

送られません。測るのも書き出すのも、このページの中(ブラウザ)だけで行います。

出典