年収の壁を時給と時間で判定する

時給と1週間に働く時間を入れると、住民税・社会保険・扶養・所得税のどの壁を超えるか、あと何時間働けるか、手取りが減る区間がわかります。106万円の壁がなくなった2026年10月からのルールで計算します。

給料の入れ方
円
時間

給料は交通費を除いた額です。働く時間は、残業を除いた契約の時間(労働条件通知書の時間)を入れます。勤め先の社会保険に入るかは、この時間で決まります。

円

社会保険の扶養(130万円など)の判定には交通費も入ります。税金の計算には入りません。

歳

今年の12月31日時点の年齢です。

パートを含めず、会社の社会保険(厚生年金)に入っている人の数です。わからないときは給与の担当に聞いてください。

扶養
配偶者の税金への影響も見る
万円

給料の額面(源泉徴収票の「支払金額」)を入れると、扶養から外れたときに増える税金の目安が出ます。空のままなら計算しません。

判定

年収の見込み
—
手取りの見込み(1年)
—
社会保険
—

この判定は目安です。社会保険と扶養は勤め先や加入している健康保険が、税金は税務署が最終的に判断します。働く時間を決める前に、必ず確かめてください。

壁の一覧

    年収と手取り

    表で見る
    年収週の時間手取り変わること

      使い方

      1. 時給(または月給・年収)と、1週間に働く時間を入れます。時間は、残業を除いた契約の時間です。
      2. 交通費、年齢、勤め先の規模、扶養のかたちを選びます。
      3. 「壁の一覧」に、どの壁を超えているか、あと何万円・週何時間で超えるかが出ます。グラフでは、手取りが減る区間(働き損)がわかります。

      配偶者や親の扶養に入っている人は、「配偶者(親)の税金への影響も見る」に扶養している人の年収を入れると、その人の税金が増える分も引いた「家計に残る額」で計算します。

      2026年10月に変わったこと

      パートで働く人が勤め先の社会保険(健康保険・厚生年金)に入る条件から、「月8.8万円(年収約106万円)以上」という賃金の条件が、2026年10月1日になくなりました。いわゆる「106万円の壁」の撤廃です。

      いまは、次の4つにすべて当てはまると、勤め先の社会保険に入ります。

      • 1週間の契約の労働時間が20時間以上
      • 2か月を超えて働く見込みがある
      • 学生ではない(夜間・通信制・休学中の人は対象)
      • 勤め先の厚生年金に入っている人が51人以上

      51人以上の会社では、年収ではなく「週20時間」が壁になりました。時給が上がって年収が増えても、週20時間未満なら勤め先の社会保険には入りません。勤め先の人数の条件は、2027年10月に36人以上、2029年10月に21人以上、2032年10月に11人以上と広がり、2035年10月になくなります。

      税金も、2026年分から次のように変わりました(2026年12月の年末調整で精算します)。

      • 所得税がかからない年収が、160万円から178万円に上がった(2026年・2027年の特例)
      • 配偶者控除や親の扶養控除を受けられる年収が、123万円から136万円に上がった
      • 住民税がかからない年収が、2026年の収入(2027年度の住民税)から110万円から119万円に上がった

      2026年の壁の一覧

      壁年収の目安超えると
      住民税119万円超(均等割は市区町村によって112万円超から)自分に住民税がかかる
      勤め先の社会保険週20時間以上(51人以上の会社)
      週30時間以上(どの会社でも)
      健康保険・厚生年金に入り、保険料が引かれる
      社会保険の扶養130万円以上(交通費込み。60歳以上は180万円、19〜22歳の子は150万円)扶養から外れ、勤め先の社会保険に入らなければ国民健康保険に入る(配偶者は国民年金にも入る)
      配偶者控除136万円超配偶者特別控除に変わる(所得税の控除の額は169万円まで同じ。配偶者の住民税は最大2,500円増えることがある)
      親の扶養控除136万円超(19〜22歳は、136万円超で親の住民税が最大9,000円増えることがあり、159万円超から控除が減って197万円超でなくなる)親の税金が増える
      勤労学生控除163万円超住民税が年2.6万円ほど増える(所得税は178万円まではかからない)
      配偶者特別控除169万円超で減り始め、207万円超でなくなる配偶者の税金が少しずつ増える
      所得税178万円超自分に所得税がかかる

      年収は、交通費を除いた給料の1年分(額面)です。社会保険の扶養だけは、交通費を含めた額で判定します。

      社会保険の壁:週20時間

      週20時間は、就業規則や雇用契約書で決まっている「所定労働時間」で判定します。残業は原則として含めません。ただし、契約は週20時間未満でも、実際に2か月続けて週20時間以上働き、その後も続く見込みなら、3か月目から加入します。月ごとに時間が決まっているときは、1か月の時間を「52÷12」で割って週の時間にします。

      勤め先の人数は、パートを除いた厚生年金の加入者で数えます。会社(法人番号が同じ)の全部の事業所の合計です。50人以下の会社でも、労使で合意すれば加入できるようにしている会社があります。また、正社員の4分の3以上(週30時間が目安)働く人は、会社の規模に関係なく加入します。

      保険料は、交通費を含めた月の給料から決まる「標準報酬月額」にかかります。たとえば時給1,200円で週20時間なら月の給料は約10.4万円で、本人が払う保険料は健康保険・子ども子育て支援金・厚生年金・雇用保険を合わせて月およそ1.5万円(40〜64歳は介護保険を足して1.6万円)です。

      保険料は増えますが、厚生年金の分だけ将来の年金が増え、病気やけがで休んだときの傷病手当金や、産休中の出産手当金も受け取れるようになります。

      扶養の壁:130万円

      健康保険の扶養(配偶者なら国民年金の第3号被保険者も)に入れるのは、これから1年の収入の見込みが130万円未満の人です。給料なら月108,333円以下が目安です。60歳以上の人は180万円未満、19〜22歳の子(配偶者を除く)は2025年10月から150万円未満になりました。同居なら、扶養している人の年収の半分未満であることも条件です(別居なら、仕送りの額より少ないことが条件です)。

      • 交通費も入る:扶養の収入には、税金のかからない交通費も含めます。
      • 契約の内容で見込む:2026年4月から、給料だけの人は、労働条件通知書などに書かれた賃金で年収を見込みます。契約に書かれていない残業代は含めません。思いがけない臨時の収入で結果的に130万円を超えても、すぐには扶養から外れません。
      • 一時的に超えたとき:人手不足で一時的に収入が増えた場合は、勤め先の証明を出せば、原則として連続2回まで扶養に残れます。

      扶養から外れても勤め先の社会保険に入らないときは、自分で国民健康保険に入ります。配偶者の扶養だった20〜59歳の人は、国民年金(2026年度は月17,920円)にも自分で入ります。勤め先の社会保険より負担が重くなりやすく、年収が130万円を少し超えたところで手取りが大きく減ります。

      保険料を払わずに済む国民年金の扶養(第3号被保険者)になれるのは、配偶者だけです。親の健康保険の扶養に入っている子も、20歳になると国民年金に入り、扶養の内側でも自分で保険料を払います(学生は、学生納付特例を申請すると在学中の納付を先送りできます)。そのため、親の扶養の子が扶養から外れて新しく増えるのは、国民健康保険料です。

      扶養の基準は、扶養している人が入っている健康保険組合や共済組合で違うことがあります。交通費を収入に含めない共済組合もあるので、くわしくは加入先に確かめてください。

      税金の壁

      • 所得税(178万円):給与所得控除74万円と基礎控除104万円を足した額です。2026年・2027年の特例で、2028年分からは今の法律のままだと168万円になります(政府は178万円を続ける方針です)。社会保険料を払っていると、その分だけ所得税がかからない年収は上がります。
      • 住民税(119万円):住民税がかからないのは、合計所得45万円(給与だけなら年収119万円)以下の人です。所得割は全国同じで、均等割(年5,000円ほど)は、市区町村によって年収112万円・115.5万円・119万円のどれかを超えるとかかります。18歳未満の人は、年収209万円まで住民税がかかりません。
      • 配偶者控除・配偶者特別控除:年収136万円までは配偶者控除、そこから207万円までは配偶者特別控除です。所得税の控除の額(最大38万円)は169万円まで同じで、そこから段階的に減ります。ただし住民税では、配偶者控除にだけ「調整控除」の上乗せ(人的控除の差)があるので、136万円を超えると、配偶者の住民税が最大2,500円増えることがあります(配偶者の住民税の課税所得がおおむね200万円以下のとき)。扶養している人の年収が1,195万円(合計所得1,000万円)を超えると、どちらも受けられません。
      • 親の扶養控除:年収136万円を超えると、親の扶養控除(38万円)が一度になくなります。19〜22歳の子は、特定扶養控除(63万円)のあと特定親族特別控除に変わります。所得税の控除は159万円を超えると段階的に減り、197万円を超えるとなくなります(住民税の控除は169万円を超えてから減ります)。また、136万円を超えると調整控除の分だけ、親の住民税が最大9,000円増えることがあります。
      • 勤労学生控除:学生は年収163万円まで、勤労学生控除(所得税27万円・住民税26万円)があります。2026年・2027年は所得税が178万円までかからないので、163万円を超えて変わるのは住民税(年2.6万円ほど)です。

      2026年11月までの毎月の給料から引かれる所得税は変わらず、12月の年末調整で新しい控除を使って精算します。

      手取りの計算のしかた

      • 年収は「時給×週の時間×52週」で出します。グラフは、時給はそのままで働く時間を増やしたときの変化です。
      • 勤め先の社会保険料は、協会けんぽの2026年度の全国平均の率(健康保険9.90%、40〜64歳は介護保険1.62%を足す、子ども・子育て支援金0.23%)と厚生年金18.3%の半分(本人負担)、雇用保険の本人負担0.5%で計算します。協会けんぽの健康保険料率は都道府県で違います(新潟県9.21%〜佐賀県10.55%)。
      • 国民健康保険料は市区町村で違うので、東京23区の2026年度の料率(所得割は合計所得から43万円を引いた額の10.58%、均等割は67,073円。40〜64歳は介護分2.43%・17,800円を足す)で計算します。扶養している人の所得も軽減の判定に入るので、軽減(7割・5割・2割)はないものとしています。所得が少ない一人暮らしの人などは、軽減で安くなることがあります。
      • 国民年金は、20〜59歳で勤め先の厚生年金に入っていない人の保険料(月17,920円)を引いています。配偶者の扶養の内側(第3号)は0円です。20歳以上の学生は、学生納付特例で先送りできるので0円にしています。
      • 所得税は2026年分、住民税は2026年の収入にかかる分(2027年度に払う分)で計算し、手取りから引いています。
      • 「家計に残る額」は、扶養している人の税金(所得税・住民税)が増える分を手取りから引いた額です。扶養している人の社会保険料は年収の15%として見積もっています。
      • 家族手当(扶養手当)、ボーナス、給料以外の収入は計算に入れていません。

      よくある質問

      106万円の壁は、もう気にしなくていい?

      勤め先が51人以上の会社なら、気にするのは年収ではなく週20時間です。50人以下の会社では、2027年10月から人数の条件が段階的に下がるので、勤め先がいつ対象になるかを確かめてください。

      勤め先の社会保険に入ると損?

      入ったところで手取りは減りますが、グラフの「働き損」の区間を抜けるまで働けば、扶養のときより手取りが増えます。将来の年金が増え、傷病手当金なども受け取れるので、保険料の分がそのまま損になるわけではありません。

      残業で年収が130万円を超えたら?

      2026年4月からは、契約に書かれた賃金で年収を見込むので、契約にない残業代で一時的に超えても、原則として扶養のままです。人手不足で一時的に収入が増えたときは、勤め先の証明で連続2回まで扶養に残れる仕組みもあります。

      交通費は年収に入る?

      社会保険の扶養(130万円など)には入ります。税金(所得税・住民税)には、税金のかからない範囲の交通費は入りません。勤め先の社会保険料も、交通費を含めた額から決まります。

      配偶者の会社の家族手当は?

      家族手当(扶養手当)の条件は会社ごとに違い、「年収103万円まで」「130万円まで」などと決めている会社もあります。手当がなくなると家計に残るお金が大きく減ることがあるので、配偶者の会社の規程を確かめてください。このツールでは計算に入れていません。

      入力した内容はどこかに送られる?

      送られません。計算はすべてこのページの中で行っています。入力した内容は、次に開いたときのために、このブラウザの中にだけ保存します。

      出典

      計算結果は目安です。社会保険や扶養の判定は、勤め先や加入している健康保険で確かめてください。制度は2026年10月12日時点の内容で、税の特例は2026年分・2027年分のものです。